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離島妊婦物語ひとり目3


どこで産むか。病院選びの時期になりました。


今住んでいる島に分娩できる施設はないので、
・隠岐4島で一番大きい病院
・松江か米子(隠岐から近い本土の町)の病院
・里帰り出産
のいずれかになります。


なるべくギリギリまで島にいて、子が生まれたらすぐに島に帰ってきたかったので、松江で出産することにしました。


生まれてすぐ、できるだけ早くからお父さんと一緒に暮らしてほしいという思いと、小鳥さえずるこの静かな環境で人生をスタートさせてほしいという思いがあったからです。



周りの人に教えてもらったり、ネットで検索したところ、病院候補はしぼられてきました。

以前から希望していたのは、自宅分娩、動物のように自然の摂理にあったお産、でしたが、

残念ながら松江に個人の助産院はなく、米子の素敵な助産師さんも今は分娩はしていないそうです。



まぁ仕方ない。とりあえずここに電話してみるかなーと選んだ病院併設の助産院。
「選んだ」と、選択できる側、上から目線でいました。


とっても明るく優しい感じで応答してくれる助産師さん。
いろいろ話が進んできたところで、

「失礼だけど今おいくつですか?」

年齢を答えると、

「ごめんなさいね・・・。あのー・・・その年齢だと、高齢出産になるからリスクがあって・・・。2人目からはお受けできますので。次はぜひ、ね。」




ガーン。


病院を選んでいたつもりが、選択の余地なしだった・・・。

自分をうらみました。ちょっとへこみました。
いつまでもふらふらと旅をして、放浪して、この年になってしまった。あぁ。自由に生きていたツケがこういうところにくるのか。
あぁ。わたしのバカバカ。



それでもまぁ、なんとかなるもので、



松江で人気という個人の産院で受け入れてもらえることになりました。


西洋医学全開だけど、個人の出産への思いを大切にしてくれるらしい。


カンガルーケアや母子同室も嬉しい。




さあ、病院は決まりました。

いよいよ本土へ出て初の検診です。





ついに、フライドポテトとの再会です。





病院に行く前に、某ショッピングセンターのフードコートに直行です。
泣きそうなのをこらえて食べている姿を怪しまれないよう、猫背でうつむいて味わいました。
もちろんナゲットも、てきやきバーガーも、さらにもう1個バーガーも食べました。あとアップルパイも。



抑圧されていた欲望の爆発です。




うー!しみるなー!

大量の添加物が五臓六腑にしみわたります。



イッキに平らげて病院へダッシュ。
バーガーもう1個食べちゃった分、遅刻です。




ニオイで、

こいつ、検診前にフライドポテト食べてきたから遅刻したな、ってバレないかドキドキしました。




なんだかすごいマシーンでお腹をスキャン。3Dで赤子の様子が見られます。怖いです。




「あれ?大きいなぁ。赤ちゃんすごく大きいよ。お母さんの体重もすごく増えてるね。もしかして、甘いものとか、たくさん食べてない?」

さらに

「血糖値も高いなぁ。やっぱり甘いもの、たくさん食べてるよね?妊娠糖尿病っていうのがあるの知ってる?ひどいと赤ちゃんが、生まれたときから糖尿病になってしまうこともあるんだよ」



血液検査に、直前に食べたフライドポテトやアップルパイの影響がもろにでちゃってるんじゃないかと、ドキドキしました。

フライドポテトが食べられないから、代わりにまんじゅうを1日4個食べてることも、バレてるんじゃないかって、脂汗がでてきました。

そして、

わたし、母親失格だわ・・・と落ち込んだのです。



食べ物がその人の体を作るって、だから食べ物が大切だって、言ってたくせに。

わたしが食べるものが、赤ちゃんの心と体を作っていくと十分、分かってはいるのだが。。。

つわりだからって、今までで一番ひどい食生活をしていたかもしれない・・・・。



うなだれて、トボトボと、駅に向かいました。
久しぶりの落ち込み具合です。

もう、甘いものや、油っこいもの、ジャンクなものは絶対食べない。

島に帰ったら絶対食べない。

と、駅のカフェ&ベーカリーで、砂糖をまぶした揚げドーナツや、アップルパイを食べながら心に誓ったのです。

これが最後だし、ね。





つづく↓









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by namako8221 | 2017-05-24 00:34 | シリーズ離島妊婦物語ひとり目